理事長あいさつ

育てよう、"無煙"世代を。

春木宥子(特定非営利活動法人しまね子どもをたばこから守る会 理事長)

この会は、平成17年2月に高橋裕子先生(当時・奈良女子大大学院教授)をお迎えした講演会「子ども達に無煙環境を!! 今、私たち(大人)が出来ることをみんなで考えてみませんか!」に参加した方々に、今後の継続した活動を呼びかけ、3月18日に第1回学習会(いきいきプラザ島根)を開いたことから始まっています。

当会について」で御案内しておりますように、たばこについて、体への影響はもちろんのこと、実に多くのことが明らかになりました。欧米では早くから、たばこの煙から逃れることを教育してきましたが、日本では最近まで、知らされないままに過ごしてきたのです。遅まきながら、WHOたばこ規制枠組み条約を批准し、健康増進法を改定して受動喫煙防止を明確にし、厚生労働省の健康日本21では喫煙対策の目標値を示すなどして、世界の国々と共に「たばこのない環境づくり」を進めています。また、喫煙者に対しては、昨年より禁煙治療に保険適応が認められるようになりました。

島根でも、学校・幼稚園・保育園をはじめとする教育の場での敷地内禁煙、公共施設・乗り物の禁煙化、会社など建物内禁煙ないし完全分煙の実施、まだほんの一部ですが歩きたばこ禁止区域も制定され、受動喫煙防止対策が推進されています。しかし、まだまだ不十分です。

「子どもをめぐる問題の中で、とても大きく、そして私たちの世代で終了とせねばならないのが、たばこの問題です」とは、先述の高橋裕子先生からこの会の発展に向けたエールのお言葉です。

たばこについて正しい知識を深め、行動し、「子どもを守り無煙世代を育てていく」ことは、今を生きる私たち大人の課題の一つです。たくさんの方々のこの会へのご参加を、お待ちしております。年代、性、職種をこえて、一緒に活動していきましょう!